ホタルの森とつながるオフィスプロジェクト アカツキ×ニシアワー×ツクルバ

森の自然を維持するために切り出された間伐材を、東京のオフィスの床面に使用することで、
森の循環を維持し、ホタルの森を救うプロジェクトです。

ホタルの森を救う間伐

豊かな生態系を守るためには、適切な間伐が必要です。間伐がなされていない森林は常に土砂災害の危険性をはらんでおり、
実際に土砂災害が起きた森林では、水辺が汚され、美しい水辺を好むホタルが生息できないなど生態系の破壊が進んでいます。

オフィスでの間伐材の使用

オフィスの床面に間伐材を利用することは、環境保護につながることはもちろん、それ以外にもたくさんのメリットがあります。

植林の歴史

現在、国内の木材自給率は27.9%(※)です。国内で消費される多くが海外からの安価な輸入材に頼っています。
戦後植林された多くの木々が手つかずのまま放置されている現状があり、国内の森林は疲弊の一途を辿っています。

プロジェクトの意義

例えばこのプロジェクトに賛同してくれる方が、東京23区の事業者の1%でもいた場合、
実に3700haの森を救うことにつながります。
※1 新宿区18.73kmと渋谷区15.11kmを合わせた広さと同等 ※2 東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを合わせた広さと同等

ビジョン

東京からでも、本当に良質なものを選ぶだけでも出来る地域貢献があるんです。

もともと今年の7月に西粟倉村を訪れる機会がありまして、その際、実際にヒメホタルの大群を見たんですよね。「これCGじゃない?」ってくらいのたくさんの蛍に触れました。西粟倉村のみなさんが守っているのはこの蛍たち、この環境なんだなと心を打たれてしまいました。ちょうどオフィス増床のタイミングで「いかに働く人の環境を整えるか」を思案し続けていたので、一気に決まりましたね。素足で無垢材に触れながら働くことのできる環境を整え、それが地域貢献につながり、また経済合理性もある。みなさん今まで触れる機会が無かっただけなんですよね。東京からでも、本当に良質なものを選ぶだけでも出来る地域貢献があるんです。私はそれを今回のプロジェクトでそれを体現したかったんです。もっとこの事実が世に知られれば最高ですね。そこを目指していきたいです。

株式会社アカツキ 取締役COO
香田哲朗

ユカハリを通して、ホタルの舞う豊かな森を育んでいければと思っています。

今回、アカツキさんのオフィスに使ってもらったユカハリ・タイルという商品は、賃貸マンションでもDIYで手軽に無垢のフローリングを張れたら良いのにと思ったことがきっかけでした。多くの賃貸マンションは、テカテカの偽物のフローリングでメンテナンスフリーの手間のかからない物件ばかりで、暮らす人のことよりも不動産経営のことばかりが優先されていて何か違和感があったんです。

賃貸物件の場合、勝手に釘や接着剤を使って床を張り替えることはできないので、置くだけでもいい床製品があったら引越しの時も持っていけるし、建物は借り物だけど床は所有する新しい価値観をつくれるんじゃないかと思っていて。そこからユカハリ・タイルが生まれました。
今回のプロジェクトでは、「木の香りがして気持ち良い!」と言ってもらえたことが一番嬉しかったし、住居に限らずオフィスでも共通して空間の快適性が求められていることを感じました。もっと無垢の床の気持ち良さを多くの人に知ってもらいたいし、ユカハリを通して間伐材の利用が広がってホタルの舞う豊かな森を育んでいければと思っています。

株式会社 西粟倉・森の学校 暮らし創造部 部長
井上達哉


まとめ

戦後、木材需要に迫られた日本では成長の早い杉・檜といった木々が大量に植林されました。私達の祖父母世代のが方々が、子供世代、孫世代が困らないようにと植林してくれた森林です。が、時代の流れか、海外からの安い木材との競争に破れ、現在国産の木材自給率は27.9%と30%を大きく下回っています。実に国内で使用される木材の70%以上が海外からの輸入材に頼っているのです。
また植林された木々は、適切な間伐をされることなく森の中に放置されています。価格競争に敗れた国内の林業では間引きをする労働力が足りないためです。皮肉にも祖父母世代からの贈り物が、生態系の破壊の危険性をはらみながら、花粉症等の大きな原因にもなっています。
自らは林業に携われなくてもできる事はあるのでは無いか、東京からでもホタルの森を救えるのでは無いか、その思いが今回のプロジェクトの発端であり、東京のオフィスから少しずつ、また実際に林業に携わるメンバーと協力して、祖父母世代の想いを受け継ぎながら、今後もこのプロジェクトを推進していきます。